数がどんどん減っていき、スーパーではますます手の届かない食べ物になってきているウナギですが、知っているようで知らない事などありそうなので調べてみました。
ウナギは海で生まれ川で育ちます。そして産卵するときには川を下って海に戻ります。日本で生息しているウナギは、ほとんどが「ニホンウナギ」という種類で、卵を産む場所は南の島で有名なグアム島やサイパン島を含むマリアナ諸島の北西であるとされています。天然の卵は2009年に発見されました。
ウナギは幼生(レプトセファルス、レプトケファルス)の状態で海を旅し、6センチほどに成長した状態で河川に入ります。この時期は色がないためシラスウナギと呼ばれています。さらに成長すると背中が黒くお腹が白から黄色っぽくなります(黄ウナギ)。黄ウナギは数年から十数年かけて40センチから80センチに成長し卵を産む準備を始めます。
普段は水の底にいる甲殻類(エビやカニの仲間)を餌にしています。丸のみで食べるそうです。その他に川ではヤゴやカゲロウの幼虫なども餌にしています。
こんなウナギですが1970年代から2000年代までの40年間で黄うなぎやシラスウナギの漁獲量は十分の一以下にまで減少しているそうです。減少している原因はまだはっきりとはわかっていないようですが、どうやら①海洋環境、②漁業(捕り過ぎ)③河川環境に起因している事がわかってきました。
減少を続けているうなぎですが、2010年に完全養殖に成功しました。
「完全養殖」とは飼育された状態でそのウナギの生活史を完結させることです。なぜ今まで完全養殖が成功しなかったというと川から海の産卵場までの遠い長旅の間でお腹の卵を大きくしていくわけですが、それを再現できなかったということです。
しかし実用化はまだ先のようです。需要と供給のバランスを保つためにも、これ以上減らさないためには出来そうなことといえば河川の環境に気を付けることだと思います。普段の生活でもできることはあるとおもうので(排水等)考えて実行していきたいと思います。
引用参考文献
海部健三(2013)『わたしのウナギ研究』さ・え・ら書房
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