Ｏﾘﾝｸﾞの材質について特徴など

仕事用のメモです。


ニトリルゴム（ＮＢＲ）
ﾌﾞﾀｼﾞｴﾝとｱｸﾘﾛﾆﾄﾘﾙの共同合成からなり、ｺﾞﾑ弾性に富み、圧縮永久ひずみが少ない。耐油性に優れ
強度があり、耐熱性、耐寒性を持ち価格も比較的安価である。


水素添加ＮＢＲ（ＨＮＢＲ）
ＮＢＲの分子構造の2重結合に水素を添加して耐酸化劣化性、耐熱性を改善したもの。


ふっ素ゴム（ＦＫＭ）
ﾃﾞｭﾎﾟﾝ社のﾊﾞｲﾄﾝとして知られている。常温での機械的強度が高く、耐老化性、耐薬品性が抜群。
耐熱性にも優れ難燃性でもある。耐薬品性を向上したﾊﾟｰﾌﾛﾛｴﾗｽﾄﾏがある。


シリコンゴム（ＶＭＱ等）
　耐熱性・耐寒性が抜群で、耐候性・耐老化性・電気絶縁性も良いが、機械的強度が低いため運動用
には向かない。また、ｶﾞｽの透過性が大きいので高真空用には不適。


クロロプレンゴム（ＣＲ）
機械的強度が高く、耐老成・耐候性に優れている。耐熱性・耐寒性はＮＢＲと同程度であるが
低温時に結晶化しやすいタイプがあるので注意。


ブチルゴム（ＩＩＲ）
圧縮永久ひずみが大きいのでＯﾘﾝｸﾞには不向きだが、ｶﾞｽ透過が少ないので真空やｶﾞｽの密封に使用。


ウレタンゴム（ＡＵ、ＥＵ）
機械的強度は抜群で耐摩耗性が良いが、圧縮永久ひずみが大きいのでＯﾘﾝｸﾞよりもＵﾊﾟｯｷﾝによく使用
される。


エチレンプロピレンゴム（ＥＰＭ、ＥＰＤＭ）
耐熱性・耐寒性・耐水性・耐蒸気性・耐薬品性がよく圧縮永久ひずみも少ない。
耐油性が悪いが、燐酸ｴｽﾃﾙ系、ｸﾞﾗｲｺｰﾙ系の作動油に対しては優れている。


アクリルゴム（ＡＣＭ、ＡＮＭ）
耐熱性がふっ素ｺﾞﾑ・ｼﾘｺﾝｺﾞﾑに次いで高い。高温での耐油性に優れ、含硫黄油や含ｱﾐﾝ化合物油に耐性
がある。耐水性はよいが、無機薬品による膨潤が大きく、有機酸・ｱﾙｺｰﾙ・ｴｽﾃﾙにも不適。

引用、参考文献『よくわかるｼｰﾙ技術の基礎』渡辺康博著

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